裁判で認められる離婚の理由とは

Posted by / 2012年2月3日 / Categories: 離婚ガイド / 0 Comments

離婚を考えている夫婦にとって、離婚の理由は様々です。

離婚の理由として、多いものは、性格の不一致、暴力、異性関係、家族親族と折り合いが悪い、生活費を渡さない、浪費、家庭を捨てて顧みない、性的相性が合わない、などです。

しかし、裁判所が認める離婚の理由は、それほど多くありません。民法上、離婚が認められる離婚の理由は、①不貞(不倫)、②悪意の遺棄、③3年以上の生死不明、④回復の見込みのない強度の精神病、⑤婚姻を継続し難い重大な事由、です。

1. 不貞

不貞とは、配偶者以外の相手と男女関係をもつことですが、いわゆる「ただの浮気」も離婚の理由になります。また、不貞をした方からの離婚の請求は、原則、裁判になった場合には、認められません。

ですから、相手が不貞をしており、離婚請求されている際には、不貞の証拠として、もしも裁判等になった場合に提出できるように準備をしておいた方がよいでしょう。

2. 悪意の遺棄

悪意の遺棄とは、相手が困窮するのをわかっていながら、婚姻生活の責任を果たさないことを言います。

たとえば、収入があるにもかかわらず、生活費を渡さない。正当な理由もなく、家庭に帰らないなどです。

3. 3年以上の生死不明

配偶者が生死不明のため失踪宣告を得た場合には、婚姻が解消されると規定されています。普通失踪期間の7年を待つことができないとき、3年によって離婚請求ができます。3年は最後に逢ったときか音信のあったとき、その他最後に生存を知りえたときから起算します。

4. 回復の見込みのない強度の精神病

裁判になると、治療しても回復の見込みがないという医師の診断書があったり、家族を識別できない、関心がないという強度の状態でないとなかなか認められないようです。

精神病にかかるのは、本人の責任ではありませんから、家庭生活を送れていたり、回復後には送れる可能性がある場合には、一方的な離婚は認められません。

5. 婚姻を継続し難い重大な事由

ほとんどの離婚の理由はこれにあたります。では、何が婚姻を継続し難い重大な事由にあたるかということですが、裁判になった場合には、裁判官が個々の事案を具体的に判断することになります。

裁判になると、性格の不一致や、親族との不和というだけではなかなか離婚できません。

離婚の理由についてお困りの場合は弁護士にご相談下さい

以上が、法律的に認められている離婚の理由ですが、離婚で判決までいくのはごく少数です。ほとんどが話合いによって、解決します。

当事者同士の話合いが難しい場合は、弁護士が間に入ったり、調停を申し立てて、又訴訟の過程で話合う方法があります。ぜひ一度ご連絡ください。


  

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