マザコン夫と離婚できますか?

Posted by / 2014年1月27日 / Categories: 離婚Q&A / 0 Comments

マザコンの配偶者をもった人の悩みは、離婚を考えるほど深刻です。優しい性格で親孝行ないい人と思い結婚したものの、結婚後、常識では考えられないほどのマザコンの実態に驚きを通り越して、呆れてしまう。日本人男性はかなりの割合で、多かれ少なかれマザコンであることが多いのです。

例えば、夕食はいつも実家で姑の手料理を食べてくる。姑が毎日家に来て干渉してくるのに対してなんの抵抗もしてくれず、むしろ「妻なのに心が狭い」と叱られる。夫が何もかも姑を優先するマザコンでは、妻としては面白くないですし、離婚を考えたくなるのも当然です。

Q:マザコンが離婚原因になりますか?

A:民法770条は離婚事由を列挙していますが、「マザコンが離婚事由となる」という記載はありません。ですから、「夫がマザコンだから」というだけでは直ちに離婚原因とはなり得ません。

マザコン夫とどうしても離婚したいと思っている場合は、770条1項5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」に当たるのか問題で、これに該当すれば、離婚することができます。嫁姑問題(と同様に、姑の過干渉)や夫が妻の意見を聞かずに姑の意見のみを偏重する態度を変えなかったことにより、夫婦関係が破綻したりすれば、マザコンが離婚原因として認められることになります。

マザコン夫からの離婚請求

A子さんの場合、夫との間に子どもが2人生まれた頃から、姑が、夫婦間、親子間のことに何かと口を出すようになりました。しかし、夫は妻であるA子さんの言い分は聞いてくれず、それがもとで夫と喧嘩が絶えなくなり、結果的に子どもを連れて別居するに至りました。A子さんは夫自体というよりも、姑の干渉が嫌なだけだったので、落ち着いたら話し合おうと思っていた矢先、夫から離婚請求をされてしまいました。

東京地裁は、本件の最大の原因は夫の母親への盲目的服従であり、夫として父親としての役目を果たさなかったことにあるとした上で、夫の自覚さえあれば夫婦関係は修復可能であるとしてマザコン夫の離婚請求を棄却しました。


  

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